深夜0時、キミと待ち合わせ。
「シャーペン?あー、分かんね。今日まだ1回もペン触ってねーから。勝手に探して」

「おい、お前ー」


佐伯くんは、ブツブツと文句を言いながら、真夜中くんのペンケースを探る。


教室から出ようとしたのだけど、真夜中くんが友達と話しているのがめずらしくて、つい見てしまう。

どんな話をするんだろう。

……これって、盗み聞きかな。


「何だよ、1回も触ってねーとか。もう午前中終わったぞ」

「ずっと寝てたから」

「はぁ?」


ペンケースから1本ペンを取り出した佐伯くんは、ため息をついて、

「レイジ、中学の時は居眠りなんかするような奴じゃなかったじゃねーか」


耳の疑うことを言ってのけた。
< 126 / 360 >

この作品をシェア

pagetop