深夜0時、キミと待ち合わせ。
授業中に起きている真夜中くん……?

想像もつかない。

これまでの授業で、全て起きていた日なんて見たこともないのに。


中学の時は、ちゃんと授業受けてたんだ……。

どうしてだろう。
勉強が楽しかったからとか?

それとも、中学の先生の教え方がすごく魅力的だったとか。


あとは、高校に入ってから、何かが変わって……――


……あれ?


――『好きな奴いるから』


なぜだろう。

今、この言葉が引っかかるなんて。


「っ……!」


佐伯くんの体の後ろから、眠そうな真夜中くんの瞳が不意にこちらを見た。

目が合ったことが気まずく感じて、私は教室を飛び出した。
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