深夜0時、キミと待ち合わせ。
「ど、どこから来たの?」


……通じるわけない。

日本語じゃダメか……。


「にゃ、にゃあ……?」


……。
違う。そういう問題じゃない。


なんだか恥ずかしくなってきた。
私、ひとりでよかった。

こんなところ、人に見られていたら……。


「わぁっ……!」


猫が突然ジャンプして、私の腕を一度踏み台にして、肩に乗っかってきた。


「え、ええ……!?」


人懐こいなんてレベルじゃないくらい、すごいことに……!


「ちょ、ちょっと待って……、あ、また日本語……、……にゃあ!」


どうにかどいて欲しくて、自分でもよく分からないことを口走ると、


「ふはっ、やば……っ、もう限界」


背中から、笑い声が届いた。

これは、聞き覚えのある……
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