深夜0時、キミと待ち合わせ。
顔面蒼白になりながら振り向いてみると、そこにいたのは真夜中くん。

よりによって、この人に見られた、聞かれた!


「ま、真夜中くん……、いつから……」

「猫に「どこから来たの?」って聞いてたとこ」


ほぼ全部!

一番知られなくなかった人に……!


「いやー、やっぱ無言ちゃんのそばは和むわー。猫と会話とか」


それ、褒めてない……。


「真夜中くん、友達と一緒にいたんじゃなかったの?」


照れ隠しに、無理やり話題を振る。


「あー、いいのいいの、あんなの。どうせ部屋に帰れば毎日いるし」

「そうなんだ……」


じゃあ、佐伯くんが、前に言っていた例の「中学からのツレ」っていう、同室の……。

だから、ペンを間違えて持っていったとか、そんな話だったんだ。
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