深夜0時、キミと待ち合わせ。
全然知らなかった……!

入学してから、毎日欠かさず通っていた場所だというのに。


「わ、私の聖域……」

「聖域?ウケる。割とここ汚(けが)れてんのに」


ウケないでほしい。

私は本気でショックなのに。


ははっと笑っていた真夜中くんが、次に私の目をじっと見た。


「……あ、あの……、なにか……?」

「いや、結構喋るんだなーと思って。“無言姫”」

「……」


いつも寝ているのに、そういう噂はちゃんと耳に入ってるんだ……。
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