深夜0時、キミと待ち合わせ。
「……眠れないの?」

「うん。無言ちゃんが肩貸してくれないから」


こういう冗談で誤魔化して、本当の心は見せてくれない。

相手が私じゃ、仕方ないのかもしれないけど……。


チャイムが鳴って、きっとクラスでは朝のホームルームが始まっている。


私は真夜中くんの隣に座った。


「肩……貸してあげる……。昨日の夜の代わり……」


真夜中くんは、面食らってパチパチ瞬きをして、

「授業は?」

「……行かない」

「悪い子だ」


笑って言うと、すぐに私の肩に頭を乗せた。
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