深夜0時、キミと待ち合わせ。
「のの、もうタケくんの顔見れない……」
「大丈夫だよ……、きっとすぐに仲直り出来ると思う……」
落ち込んでいる柿崎さんを相手にしても、友達のいなかった私じゃ、気の利いたセリフが何ひとつ出てこない。
「あの……、いつもすごく仲良かったし、お互い好きなのが分かるし、えっと……」
月並みの言葉しか思いつかない。
私は毎日本を読んで、どんな表現力を培(つちか)ってきたっていうんだろう。
肝心な時には、全然役に立たない……。
「違うの、ごめんね紗帆ちゃん……」
「?」
「のの、まだちょっとレイジくんのこと、好きなのかもしれない……」
柿崎さんの瞳から零れる涙が、やけにスローモーションに私の目に映った。
「大丈夫だよ……、きっとすぐに仲直り出来ると思う……」
落ち込んでいる柿崎さんを相手にしても、友達のいなかった私じゃ、気の利いたセリフが何ひとつ出てこない。
「あの……、いつもすごく仲良かったし、お互い好きなのが分かるし、えっと……」
月並みの言葉しか思いつかない。
私は毎日本を読んで、どんな表現力を培(つちか)ってきたっていうんだろう。
肝心な時には、全然役に立たない……。
「違うの、ごめんね紗帆ちゃん……」
「?」
「のの、まだちょっとレイジくんのこと、好きなのかもしれない……」
柿崎さんの瞳から零れる涙が、やけにスローモーションに私の目に映った。