深夜0時、キミと待ち合わせ。
「ごめんね、ごめんね……」


その「ごめん」は、もう何回目だろう。

柿崎さんの謝罪が、まっすぐに頭に入ってこない。

なんで謝るの?
悪いことをしたわけじゃないのに。

声にならない……。


「紗帆ちゃんを応援したかったのは本当なの。信じて。今は全然恋してないはずだった。でも……今日の紗帆ちゃん見て、羨ましいって思った。タケくんには、それが分かっちゃったんだ」


お願い、そんなこと言わないで。


「ののが毎日タケくんの部屋に行くのは、レイジくんの顔も見たかったから……。前みたいに3人で仲良くしたかったのに、いつもいないんだもん」


真夜中くんの好きな人が誰なのか気づいても、私はどこかで安心していた。

柿崎さんには、彼氏がいるから。

私は、なんて浅ましいんだろう……。
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