深夜0時、キミと待ち合わせ。


身についてしまった癖。

学校に着くと、真っ先に真夜中くんの席に目がいってしまう。

まだ通学していなくて、ホッとしたような、がっかりしたような……。


机の中に手を入れて、本を出そうとすると、

「あ」

しまった。

図書館にも行ってないし、本屋で購入した新刊は真夜中くんに投げつけていた。

何もない。

それなのに、カバンにはブックカバーだけは入っている。


しょうがないから、朝読書の時間には、教室内にある本棚から1冊借りよう。


はぁ、とため息をつくと、何だか目の前が2重に見えてしまって、私は思わず目を擦った。

変にめまいがする。
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