深夜0時、キミと待ち合わせ。
こっち見た。

笑った……。


どうしよう、心臓の音が大きく……


「みんな、おはようー」

「っ!」


担任の先生が、ガラッ!と勢いよく扉を開けて、教室に入ってきた。

心臓の音、大きいどころか止まるかと思った……!


「朝読書の時間だよ、みんな本を……。……もう、新谷くーん、起きなさーい」


先生の声を聞きながら、私は自分の本を用意する。

周りにからかわれながら、真夜中くんは起き上がった。

うつろな瞳で、机の上に本を立て始めたけれど、逆さま。

気づいていない彼を見て、私は勝手に口角が上がる口元を本で隠した。


早く、放課後にならないかな。
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