深夜0時、キミと待ち合わせ。


――ゴーン、ゴーン、ゴーン……。


それから、どれだけ時間が経っただろう。

深夜0時を知らせる鐘の音で、私は覚醒した。


真夜中くんは、戻ってこなかった。


ふらふらと心もとない足取りで、寮に帰った。


部屋の外から、部屋の中の明かりがドアの隙間から漏れているのが見えた。

柿崎さん、起きてるんだ……。
電気をつけたまま寝てるだけ?


そっと扉を開けると、


「紗帆ちゃん!?おかえりなさい!」


涙目の柿崎さんが出迎えてくれた。
< 311 / 360 >

この作品をシェア

pagetop