深夜0時、キミと待ち合わせ。
制服で一晩中。
*
「紗帆ちゃあん……、目赤いよ……」
「柿崎さんも、まぶた腫れてる……」
「そーなの……、ののね、泣くとブスなの、残念女子なの……。冷凍庫からアイスノン借りるね……」
翌日、おはようの代わりに、お互いの顔を見てそんな感想を言い合った。
「……」
「……」
明けない夜はない。なんて、数多く読んできた本たちに、何度使われていたことだろう。
ついさっきベッドに入ったばかりな気がするのに、もう朝になっていた。
「今日……、真夜中くんとの話って……、いつくらいなのかって聞いても……いい?」
「あ、えっとね、放課後……」
「そう……」
何時間も先のことで安心してしまう私は、なんて滑稽なんだろう。