深夜0時、キミと待ち合わせ。
いきなりぱっちりと開いた瞳は、まっすぐに私を捉える。


「わ、わざと!?」

「何の話?」


わざとだ。絶対そうだ。
ちょっと前から起きてたんだ。

赤い顔で膨れる私とは裏腹に、真夜中くんはのんびりと伸びをする。


「はー、帰るー?まだ柿崎いたら気まずいんだよな」

「気まずい?」


やっぱり、前に好きだった人だから……。


「何想像してんだか何となく分かるけど、べたべたしてる奴らの間に入り込むのが、空気読んでないみたいで嫌なだけだから」

「……」

「当たっただろ」


こくんと小さく頷くと、ビシッとデコピンをひとつ受けた。
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