深夜0時、キミと待ち合わせ。
「ま、まよなかくん……」

「なに?」


なに?じゃないよ。

いっぱい考えたんだから。

ずっと真夜中くんのことばっかり考えてた。


目が合うだけで、笑いかけられるだけで、こんなにも嬉しい。


「ありがとう……、助けてくれて。……なんで分かったの?」

「ああ、たまたま真上の廊下から、窓見てた。無言ちゃん告られてんなって思ったんだけど、なんかどんどんヤバくなってったみたいだから、走ってきた。間に合ってよかったよ」


私のために、走ってくれたんだ。

私のために、ここにいるんだ。


私は真夜中くんの好きな子じゃないのに、必死になってくれた。


嬉しくて、……苦しい。
< 80 / 360 >

この作品をシェア

pagetop