深夜0時、キミと待ち合わせ。
また、先ほどと同じ席に座り直そうとしたら、


「そっちじゃないよ。こっち」

「え?」


手招きをされたから、真夜中くんのそばに行く。

そっちじゃないって、どういう意味だろう。

何か用があるのかと、立って待っていたら、


「っーーわ……!」


グイッと強く腕を引かれ、その勢いのまま、ちょうどそこにあった椅子に腰が落ちた。

そこは、真夜中くんの隣。


反射的に真横を見れば、至近距離に顔が。


「!」


驚いて、飛び退きたかったのに、腕をつかむ手がそれを許してくれない。


「肩借りるためには、隣にいてくれないと」


なんて勝手な理由。
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