~こどもの恋愛~それから…1

留里が返事をして壇上にあがる。


凛とした横顔が、俺の目にうつった。


普段は、十八才とは思えないほど子どもっぽいけど……。


やっぱ……大人になったんだな。


卒業証書を受け取り壇上からおりるときに、俺のほうを見て、ニッコリと笑う留里。



その姿に俺の胸が、がらにもなく高鳴った。



このまま、走って行って留里を抱き締めたい衝動にかられる。



そんなこと出来るわけないけど……。



俺は、留里にさり気なく、精一杯の笑顔で答えたんだ。
< 6 / 79 >

この作品をシェア

pagetop