~こどもの恋愛~それから…1
美玖さんにはかなわない。


本当なら、大事な一人娘を泣かせて怒られるハズなのに……。



「すみません……。」


俺は頭を下げてから、店の隣に建つ、留里の家に向かった。



玄関ブザーを鳴らす。


「は~いっ?」



ドアを開けて留里が出てきた。



「…かっ……神谷さっ…。」



「留里…。少し話させてくれないか…?」



「あっ……うん…。」


タダならぬ俺の雰囲気に圧倒された留里は、俺を部屋へ通した。



俺が会わずにいた数週間に、留里が少し遠くにいってしまったような気がした。
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