~こどもの恋愛~それから…1
それぞれ酒もすすみ、宴会はまた盛り上がりをみせていた。


雑音に紛れるように、塚原先生が呟いた。



「神谷先生……。私、本当に神谷先生のこと、好きだったんですよ。」



過去形の言葉だった。


「は……?」



驚いて、塚原先生を見ると、何だか柔らかい笑顔を俺にむけていた…。



「あんな高校出たばかりの小娘に、神谷先生は渡せないとか思ったんです…。若さだけを武器にしてるような子に…。まだ少しは私にも望みがあるんじゃないかなんてね。私のほうが学生時代から好きだったのに…。」
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