~こどもの恋愛~それから…1
今夜は、留里と二人で過ごす約束をしていた。
俺の部屋で、二人で料理を作って…。
「…作り過ぎちゃった。」
留里が、ペロっと舌をだした。
テーブルには、俺の好物がならぶ。
豪華な食卓だけど…。
最後の晩餐みたいだな。
「いただきま~す。」
しばらくは、無言で、食器の音だけが響いていた。
「うまいな……。」
何気なく発した俺の一言に、留里は箸を置いた。
「…神谷さぁんっ…。うぅっ…。あたしっ、イギリス行きたくなくなったよぉ~っ。」
突然、留里が激しく泣き出した。