~こどもの恋愛~それから…1


「あたしっ…神谷さんと…一日でも離れていたくないよぉ。」



「……留里。」



俺は、留里の涙を拭いた。



「お前の、夢のためだろ?……俺だって、辛いんだぞ。…お前がいなくなるのは……。お互い我慢して、頑張らなきゃだろっ…。」



本当は、行くなって言ってしまいたかったけど……。


それは、俺のわがままだ。


行かなければ、留里は絶対後悔する。



行ってする後悔なら取り消せるけど、行かなかった後悔は一生残るんだ。



留里だけでなく、俺も同じだ。



俺には、留里の夢をつぶす権利なんかない。
< 76 / 79 >

この作品をシェア

pagetop