②オオカミさんの煩悩 部下に恋したエリート課長
第5話 恋と出世と
ちっくしょおおおおっ!
赦せ赤野。
俺は出世街道を往く男。
一時の気の迷いで、道を失う訳にはいかない。
止めどなく溢れる涙もそのままに、俺は、クリスマス・ソングの流れる賑やかな街道をひた走る。
これでも高校時代は野球部だった。
…補欠だったけど。
ーー10分後。
息を切らしてホテルのエントランスに到着。
2分で乱れた服装とヘアを整え、汗を拭き、エレベーターで最上階へと向かう。
待ち合いから、手招きをしている社長にたどり着くまでに呼吸を整え、まるで何事もなかったように対峙する。
「やあ、すまないね。呼び出してしまって。きっとお楽しみのところだったろう」
50も半ばとは思えないほど精力的に、この御方は白い歯を輝かせて笑う。
赦せ赤野。
俺は出世街道を往く男。
一時の気の迷いで、道を失う訳にはいかない。
止めどなく溢れる涙もそのままに、俺は、クリスマス・ソングの流れる賑やかな街道をひた走る。
これでも高校時代は野球部だった。
…補欠だったけど。
ーー10分後。
息を切らしてホテルのエントランスに到着。
2分で乱れた服装とヘアを整え、汗を拭き、エレベーターで最上階へと向かう。
待ち合いから、手招きをしている社長にたどり着くまでに呼吸を整え、まるで何事もなかったように対峙する。
「やあ、すまないね。呼び出してしまって。きっとお楽しみのところだったろう」
50も半ばとは思えないほど精力的に、この御方は白い歯を輝かせて笑う。