二十年目の初恋
二人 13
朝食では昔ながらの和食の美味しさに満足して部屋に戻った。
「チェックアウトは十時だから、もう一度、露天風呂入るか?」
そう悠介に言われて朝風呂を楽しむことにした。
朝の露天風呂ってなんだか、ものすごく贅沢な気分がする。昨夜、入った時には周りはもちろん真っ暗で、それはそれで、また風情があって良かったのだけれど。
朝靄のかかった山々が、うすい水色の空に映えて思わず見惚れてしまう。
この季節は若葉の緑が生き生き見えて本当に美しい。
お湯に浸かって悠介が言った。
「また来ような」
「うん」
「次は秋? 冬かな?」
「悠介と一緒なら、いつでもいいよ」
「優華、やっぱりこっちおいで」
今朝は向かい合って、お互い足を伸ばして反対側にそれぞれ座っていたから。お湯の中を移動して悠介の隣り。そうしたら、やっぱり悠介の膝の上に座らされた。
「温泉のお湯で優華の肌、前以上にスベスベだな」
「そう?」
「あぁ、優華より俺の方が詳しいんだよ」
「どうして?」
「優華には見えないところまで俺は見てるから。自分では見えないだろう? 背中とか……」
「そうね。私より悠介の方が知ってるんだ」
「そうだよ。もっといろいろとね」
「その言い方、ちょっといやらしいよ」
「いやらしくなんかないよ。正直に優華は綺麗だって言ってるんだから。俺が、どれだけ幸せか優華には分からないだろうな」
「じゃあ私が、どれだけ悠介のこと愛してるか分かる?」
「えっ? そうだな……。でも俺が優華を愛してる気持ちの方が大きいと思うよ。きっと」
「そうね。そうかもしれない。私ね。たぶん……。こんなに愛されたことなかったと思う。悠介に愛されてるって、すごく感じるもの」
悠介が私の唇にそっとキスして
「さぁ、そろそろ帰るか」
「うん。支度するね」
「チェックアウトは十時だから、もう一度、露天風呂入るか?」
そう悠介に言われて朝風呂を楽しむことにした。
朝の露天風呂ってなんだか、ものすごく贅沢な気分がする。昨夜、入った時には周りはもちろん真っ暗で、それはそれで、また風情があって良かったのだけれど。
朝靄のかかった山々が、うすい水色の空に映えて思わず見惚れてしまう。
この季節は若葉の緑が生き生き見えて本当に美しい。
お湯に浸かって悠介が言った。
「また来ような」
「うん」
「次は秋? 冬かな?」
「悠介と一緒なら、いつでもいいよ」
「優華、やっぱりこっちおいで」
今朝は向かい合って、お互い足を伸ばして反対側にそれぞれ座っていたから。お湯の中を移動して悠介の隣り。そうしたら、やっぱり悠介の膝の上に座らされた。
「温泉のお湯で優華の肌、前以上にスベスベだな」
「そう?」
「あぁ、優華より俺の方が詳しいんだよ」
「どうして?」
「優華には見えないところまで俺は見てるから。自分では見えないだろう? 背中とか……」
「そうね。私より悠介の方が知ってるんだ」
「そうだよ。もっといろいろとね」
「その言い方、ちょっといやらしいよ」
「いやらしくなんかないよ。正直に優華は綺麗だって言ってるんだから。俺が、どれだけ幸せか優華には分からないだろうな」
「じゃあ私が、どれだけ悠介のこと愛してるか分かる?」
「えっ? そうだな……。でも俺が優華を愛してる気持ちの方が大きいと思うよ。きっと」
「そうね。そうかもしれない。私ね。たぶん……。こんなに愛されたことなかったと思う。悠介に愛されてるって、すごく感じるもの」
悠介が私の唇にそっとキスして
「さぁ、そろそろ帰るか」
「うん。支度するね」