二十年目の初恋
二十年目の再会　6
「どうして、そんなこと悠介に分かるの？」

「俺も男だから」

「男だから悠介も浮気するの？」

「俺はしないよ。優華、お前の身上調査する気はないけど、お前を抱いた男で自分から別れたいって去った男がいるか？」

「えっ？　どういう意味？」

「お前の体を知っても、お前を捨てた男がいるか？」

「私……。主人しか知らないから……」

「えっ？　そうなのか。つまり、お前を自分から手離した男はいないってことだ。俺も、もう優華から離れるなんて出来ない。それだけ優華は女として最高だってことだよ」

「そんなこと信じられない……」

「お前が自分を知らないだけだ。優華を抱いた男にしか分からない。証拠を見せようか？」

　それから悠介は何度も私を抱いた。朝まで……。

　私は何度も意識を手放しそうになって……。彼の腕の中で今まで出したこともないような声をあげていた……。



　そのまま失神したように眠って、かなり遅めの朝、私は悠介のキスで目を覚ました。

「おはよう」

「お・は・よう……」

「優華、起きて。せっかくの日曜日なんだからデートするぞ」

「えっ？　デート？」

「そう。デート！　その前に朝飯食べに行くぞ。ほら、起きるんだ」

　悠介と私はホテルの和食の店で遅い朝食を取ってチェックアウトした。

「どこに行くの？」

「どこにしようか……」

「その前に着替えたい。マンションに寄ってくれない？」

「分かった」

　私のマンションに着いて
「上がって行くでしょう？」

「そうだな。優華の部屋、見てみたい」

　マンションの四階の部屋に入って
「狭いでしょう？」

「そんなことないよ。一人なら充分だろう？」

「まあね」


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