二十年目の初恋
一日目 7
「優華、寝ちゃうの ?」
隣りに潜り込んだ悠介が言った。
目を閉じて眠った振りをしてる私……。
「優華 ?」
そのまま悠介の声が聞こえなくなって……。そっと目を開けると目の前に悠介。いきなりキスされた。そっと触れるだけのキスから、だんだん深く……。
「優華、愛してる。俺だけの優華。誰にも渡さない」
「悠介、愛してる」
*
優華……。俺だけのもの……。さくらいろに染まっていく。優しい息づかいも可愛い声も白い肌も、柔らかな膨らみも……。くびれたウエストがシーツから離れて誰にも見せない、もう一つの顔を俺だけに見せてくれる……。
愛しくて愛し過ぎて、めちゃめちゃに壊してしまいそうな気もして……。どんなに愛しても足りない……。
「優華、綺麗だよ。すべて俺のものだ」
「悠介、離さないで。私は悠介のものだから……」
俺の腕の中で閉じた目をそっと開けて、俺の顔を恥ずかしそうに見つめる瞳。思わず、もう一度抱きしめてしまう。
「優華」
胸に抱いたまま呼んでみる。
「ん ? なに ?」
顔をあげて上目遣いに俺を見た。
「愛してる。ずっと」
優華の髪を撫でながら
「知ってるよ。私も愛してるから」
そう言って微笑む。
「ずっと離さない」
ウエストに回した腕に力がこもる。
「うん。離れないから」
優華の瞳が潤んで
「一緒に居ような、ずっと」
優華のまぶたにキスした。
「悠介の傍に居るよ」
胸に寄り添ってくる優華を抱きしめた。
優華……。悠介……。
二人はそのまま……抱き合ったままで眠りに就いた……。