溺愛されすぎっ!!
クッションを放り投げながら、キッチンに向かう。



「なんで教えてくれなかったの?
西口くんと羽海のこと」



「…………」



「信じらんないんですけど。
勝負とか」



ムッと不機嫌な顔をして、月星に詰め寄った。



すると……。



「なにが信じられないの?」



月星は、まっすぐな視線であたしを見つめた。



「あんなヤツに……。
大事な綾音を渡せるわけないだろ」
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