溺愛されすぎっ!!
弱々しい羽海の声。



心配そうに羽海を見た後、月星はへたり込む男子達に向かって言った。



「西口に伝えとけ。
羽海は、見ての通り、満身創痍だ。
理由は、おまえが一番よくわかってんだろ。
だから勝負は、俺が代わりにしてやるって」



「やっ。
でも、それは……」



「なんだよ。
文句あんのかよ」



ジロリとその男の子を睨んで、羽海の体を支えたまま、月星は屋上の出口に向かった。



「負けるのが、そんなに怖いのか?
それとも……。
チキンってバレるのが、怖いのか?」
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