ラブ&ロイド
「ここで一回くらいこういう機会作っとかないと、すぐに追いつかれるよ! 皆、行動が早いんだから…」
愛の目が少し揺らぎ始める。
「…愛?」
「…まさかこんなタイミングで言うことになるとはね…」
そして私達は、愛の口からまさかの言葉を聞くことになる。
「…私、零泉のこと好きだったんだ」
切なげな表情が、愛のものになった。
「まぁ、普通のよくある片思いなんだけどね。私、なかなか好きって言えなくてさ。そうやって行動に移せなかったから、学校外で彼女ができてて…。それでもやっぱり言おうと思ってたんだけど、今度は零泉が不登校になって…」
どんな言葉をかけたらいいのか、私には皆目見当がつかなかった。
「…今は颯くんのファン…だ、って自分でも思い込んで、それで気持ちを紛らわせようとしてるんだけど、やっぱり無理でさ…」
その瞬間だった。
「馬鹿じゃないの!?」
蛍の手が愛の頬をはたいた音が、教室に響いた。
「蛍…?」
「颯ファンだったのって…失恋の埋め合わせだったの!? 私達のことバカにしないでよ! 私達は、純粋に颯ファンなんだから! …それにそんなの…零泉にも失礼だって!」
吐き捨てるように言うと、蛍は教室を飛び出して行った。
「あっ、蛍!」
葵が慌てて後を追う。私も追いかけようとすると、私の腕を誰かが掴んだ。
「…やめておけ」
颯だった。
愛の目が少し揺らぎ始める。
「…愛?」
「…まさかこんなタイミングで言うことになるとはね…」
そして私達は、愛の口からまさかの言葉を聞くことになる。
「…私、零泉のこと好きだったんだ」
切なげな表情が、愛のものになった。
「まぁ、普通のよくある片思いなんだけどね。私、なかなか好きって言えなくてさ。そうやって行動に移せなかったから、学校外で彼女ができてて…。それでもやっぱり言おうと思ってたんだけど、今度は零泉が不登校になって…」
どんな言葉をかけたらいいのか、私には皆目見当がつかなかった。
「…今は颯くんのファン…だ、って自分でも思い込んで、それで気持ちを紛らわせようとしてるんだけど、やっぱり無理でさ…」
その瞬間だった。
「馬鹿じゃないの!?」
蛍の手が愛の頬をはたいた音が、教室に響いた。
「蛍…?」
「颯ファンだったのって…失恋の埋め合わせだったの!? 私達のことバカにしないでよ! 私達は、純粋に颯ファンなんだから! …それにそんなの…零泉にも失礼だって!」
吐き捨てるように言うと、蛍は教室を飛び出して行った。
「あっ、蛍!」
葵が慌てて後を追う。私も追いかけようとすると、私の腕を誰かが掴んだ。
「…やめておけ」
颯だった。