ラブ&ロイド
「…かっこいい…」
思わず見とれてしまうほどに顔立ちの整った青年だった。…いや、高校生くらいか? だけどメガネをかけたそのイケメンは、大人びて見えた。
「初めまして、五嶋颯です」
プラス、イケボ。今のところ、非の打ちようがなかった。
「この人が、アンドロイド?」
「ああ。試作機第五号・五嶋颯。男子高校生型アンドロイドだ」
「あぅ…」
目が合ったような気がして、私の脈拍は信じられないほど高くなっていた。
「どうしたの、結?」
「あっ…うぅん、何でもないよ…」
精いっぱい動揺を隠したつもりだったのだが、アンドロイドともあればそれは簡単にお見通しのようで…。
「…何焦ってる?」
「えっ!? いや、えっと、その…」
「俺とは同い年だろ? 緊張する必要はないんじゃないか?」
「あの、だから、う~んと…」
ダメだ。私史上最上のイケメンと話しているというシチュエーションが、私から平常心を奪っていた。
「ハハっ、何だ~、結は? もう家族三人分のデータを入れていたのに驚いたのか~?」
…そうじゃないよ、お父さん…なんて、言えなかった。
「まあまあ、上がりなさい」
「失礼します」
靴を脱ぎ、家に上がる。これから先の一挙手一投足が私の心を溶かしそうな気がして、私は足元ばかり見ていた。
思わず見とれてしまうほどに顔立ちの整った青年だった。…いや、高校生くらいか? だけどメガネをかけたそのイケメンは、大人びて見えた。
「初めまして、五嶋颯です」
プラス、イケボ。今のところ、非の打ちようがなかった。
「この人が、アンドロイド?」
「ああ。試作機第五号・五嶋颯。男子高校生型アンドロイドだ」
「あぅ…」
目が合ったような気がして、私の脈拍は信じられないほど高くなっていた。
「どうしたの、結?」
「あっ…うぅん、何でもないよ…」
精いっぱい動揺を隠したつもりだったのだが、アンドロイドともあればそれは簡単にお見通しのようで…。
「…何焦ってる?」
「えっ!? いや、えっと、その…」
「俺とは同い年だろ? 緊張する必要はないんじゃないか?」
「あの、だから、う~んと…」
ダメだ。私史上最上のイケメンと話しているというシチュエーションが、私から平常心を奪っていた。
「ハハっ、何だ~、結は? もう家族三人分のデータを入れていたのに驚いたのか~?」
…そうじゃないよ、お父さん…なんて、言えなかった。
「まあまあ、上がりなさい」
「失礼します」
靴を脱ぎ、家に上がる。これから先の一挙手一投足が私の心を溶かしそうな気がして、私は足元ばかり見ていた。