ラブ&ロイド
「…じゃあ要するに、アンドロイドのテストをしたいってこと?」
「ああ。一ヶ月間だけ、だけどな」
一ヶ月だけ、家族が増える。何だか面白そう。短絡的ながらもそう思った私は、首を縦に振った。お母さんも、異議は唱えなかった。
「じゃあ、決まりだな。…それで、少し決めないといけないことがあるんだが…」
「ん?」
「充電デバイスを入れないといけないんだが、どこに入れたらいいと思う?」
「…えっと…?」
話に参加している誰もが、ある言葉を知っているという前提で話す。お父さんにはよくあることだ。
「アンドロイドも電気で動くから、充電しないといけないんだ。六時間でフル充電できるようになっているから、寝る時に充電したら大丈夫なんだが…充電場所はどこでもいい、というわけではないんだ」
「ふ~ん…」
だから、私やお母さんがついて行けずに、適当そうな相槌を打つこともしばしば。
「人一人が寝られるようなスペースで、ある程度柔らかい所があればいいんだが…」
要は「余っているベッドはないか」ということだ。
実を言うと、ないこともなかった。
私の寝ているベッドは、下に収納がついているのだが、それを全部引き出してマットレスを乗せると予備として使えるようになっている。十分充電スペースには使えるのだが、それだと添い寝ということになってしまう。そんなことになったら、私が熟睡できるはずがなかった。
しかし、お父さんはそれに気づいたらしい。
「…そうだ、結のベッド、確か…」
「まさかお父さん、使う気?」
「何だ、問題あるか?」
「…あの、いや、別に…」
主張を押せなかった私は、不本意ながらアンドロイドと添い寝することが決定してしまった…。
「ああ。一ヶ月間だけ、だけどな」
一ヶ月だけ、家族が増える。何だか面白そう。短絡的ながらもそう思った私は、首を縦に振った。お母さんも、異議は唱えなかった。
「じゃあ、決まりだな。…それで、少し決めないといけないことがあるんだが…」
「ん?」
「充電デバイスを入れないといけないんだが、どこに入れたらいいと思う?」
「…えっと…?」
話に参加している誰もが、ある言葉を知っているという前提で話す。お父さんにはよくあることだ。
「アンドロイドも電気で動くから、充電しないといけないんだ。六時間でフル充電できるようになっているから、寝る時に充電したら大丈夫なんだが…充電場所はどこでもいい、というわけではないんだ」
「ふ~ん…」
だから、私やお母さんがついて行けずに、適当そうな相槌を打つこともしばしば。
「人一人が寝られるようなスペースで、ある程度柔らかい所があればいいんだが…」
要は「余っているベッドはないか」ということだ。
実を言うと、ないこともなかった。
私の寝ているベッドは、下に収納がついているのだが、それを全部引き出してマットレスを乗せると予備として使えるようになっている。十分充電スペースには使えるのだが、それだと添い寝ということになってしまう。そんなことになったら、私が熟睡できるはずがなかった。
しかし、お父さんはそれに気づいたらしい。
「…そうだ、結のベッド、確か…」
「まさかお父さん、使う気?」
「何だ、問題あるか?」
「…あの、いや、別に…」
主張を押せなかった私は、不本意ながらアンドロイドと添い寝することが決定してしまった…。