あたし、彼女?
雨に砕ける想い
そして昼休み。
授業が終わってすぐ、私は屋上へと向かった。
だけど、まだ、そこに飛鳥の姿はなかった。
………当たり前か。
だって、授業終わったばっかだし。
もしかしたら、飛鳥のクラスはまだ、授業をやってるかもしれない。
それに、飛鳥がすぐ屋上に来てくれるとも限らないしね……。
「ふう……」
息をついて、フェンスに背もたれるように座る。
空を見上げてみたけど、そこに青空は広がってなくて。
今にも雨が降りそうな曇天が広がっていた。
青空があれば、すこしはこの気持ちも晴れたかもしれないのに。
雨、降りそうだな………。
雨、降らないでほしいな………。
ゴロゴロッと空が唸る。
不安げな雲行きに、
――…まるで今のあたしと飛鳥みたいだな。
なんてことを思って、苦笑いをした。
……飛鳥、早く来ないかな。
まだ来ない飛鳥の姿を待ちながら、
視線を落として、伸ばした足の爪先を見る。
ズズッと、踵を擦らせながら、自分の方に足を引き寄せて。
足を抱えるようにして座り直した。