あたし、彼女?




元居は当たり前、とでも言うように俺の腕に腕を絡ませてきて。


わざとらしく、胸を押し当ててきた。



「お昼」



「あ?」



「お昼、一緒に食べよって、約束したじゃない」



「はあ?」



「忘れちゃったの?ひどいなぁ」




ひどいのはどっちだよ。



思わずそう言いたくなる。



つーか、そんな約束いつしたよ。


俺は陽菜としかそういう約束はしねーのに。



話を剃らされたあげく、堂々と約束を破ってきた元居に俺のイライラは募るばかり。




それだけじゃない。



昨日のことが映像のように思い出してきて、


モヤモヤとイライラが胸の中で入り交じって大きな蟠(わだかま)りを作った。



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