誰にでも優しい上司に困惑
さっきまでワイワイ話していたはず…
だけど、純也さんの一言で静まり返る
「今後のことだけど……」
ずっと聞きたくて聞けなかったことだ
けど、いざ聞こうと思うと
やはり怖さがある
膝の上の手が震えているように感じる
その手をそっと握り締めてくれた
隣にいる友理ちゃんかと思えば
いつの間にか私の隣に座っている大智さん
その目はやはり「大丈夫」と言っているように見え、私は頷き
純也さんの方を見た
純也さんの話……
友理ちゃんと買い物に出かけた日
念のために、と友理ちゃんにボイスレコーダーを持たせていたという
だから、篠原さんが現れた所から
すべての音声が録音されていて
それが証拠になる
友理ちゃんへの傷害、私への恐喝
篠原さんの周りを調べると
私と同じように被害を受けている人がいるという
その人達の協力もあり
今は警察や裁判所に掛け合っていて
逮捕状が出る頃だという
まさかそんなことになってると思わなくて驚いて何も言えない
確かに、篠原さんは私の前にも現れなかったし、篠原さんが乗っていたダンプも最近は走ってないようだった