誰にでも優しい上司に困惑
「あ?別にいいんだ」
別にいい?
彼女に勘違いされていい、なんて……
私なら絶対嫌だ
自分の彼氏が同僚だろうが、親友だろうが異性と二人っきりなんて。
こんなことされたら、普通の女なら
誰だって勘違いするんじゃないかな?
自分の手料理を食べて、部屋でくつろいでるって光景
……ま、私は勘違いしない
私のタイプではない
見た目は確かに、いいと思う
私は162センチ、大智さんは180センチはあるだろう、細すぎず太すぎずの体型に意外と腕とかガッシリしていて……
顔もそれなりのイケメン側だろう
それだけなら、タイプのうちに入るだろうが、なによりアノ性格が無理だ
圧力鍋をセットして
リビングのソファへと行く
座りたい、けど
大智さんの隣って、なんか…ねっ。
だからソファを背にしてラグに座る
「おつかれ」
そう言って、大智さんは自分の缶ビールをガンっとぶつけてきた
そんなに勢いつけたら、溢れる
『お疲れ様でした』
そう言って、ビールを一口飲む
誰かが部屋にいるって不思議だ
なんだか部屋が温かく思えた