誰にでも優しい上司に困惑



「……あー、どうも」



大智さんはいまいちピンとこないのか
愛想のない返事をして、彼女達から目をそらしまた荷物を積み始めた



お?…友達じゃないの?
いつもの感じてはない
明らかにわかる態度だ


「あれ?……大智さん、妹さんいたんですか?」


私を見ながら話すまつ毛バサバサ女


「んー、いないよ?」


そう返事をしても
作業を止めない、彼女も見ない

……まさか、元カノとか?
いやいや、まさか……
明らかに大智さんが苦手なタイプだ



「え?……なら、誰ですか?」


彼女は驚きながらも聞いてきた
なんで、そんな事を聞くのかわからない
ただ、大智さんが彼女の事を遠ざけたいのは、感じてわかった



『カート、戻してきますね』


そう言って、一人で行こうとすれば
俺も行く、と一緒に動く


大智さんが動けば何故かバサバサまつ毛もついてきた


「私の話、きいてますか?」


なんだか面倒なことに巻き込まれそうだ
カートを戻し、さて…どうするんだろう?と思っていたら
大智さんがイラっとした口調で話し出した
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