好き、でした (完)
「じゃ、瑠李。私、先に行くね?仲良くどうぞー?」

「えー、三人で行こうよ」

「俺は別にいいよ?」



……私は嫌。


瑠李と仲良くしてる優君を見るのは…。


彼、深沼 優一。特別モテるわけではない…でも…カッコいい人。


友達が多く、優しい。いつも、笑顔で…。


「んー、でも悪いし?いいよ…じゃ、あとでね!瑠李」

「え?!杏?……」


走って逃げる。本当、私…可愛くない。


瑠李と付き合う前から…、優くんの目は瑠李を追っていた。


瑠李より先に見ていたからわかる。


失恋は、早かった。


好きっていうことも、出来ないままで。

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