You…
キ…キス…っ?

あ、あたしと…!?


「どっ…どうしたんですか、先輩っ?冗談…ですよねっ?」


と照れ笑いしてみたけど、瀬川先輩の表情は真剣そのものだった。


「…目つむって、奈々ちゃん」


耳元で囁かれる瀬川先輩の声。

いつもよりも柔らかいその声に、とろけてしまいそうだった。


「で…でも、あたしっ…。キス…なんて、したことなくて…。どうしたらいいのかっ…」
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