強引同期が甘く豹変しました
規則的に鳴るコピー機の機械音。
ぼんやりとそれを聞いていると、ふと背後に気配を感じて私は思わず振り返った。
「な…なに?」
振り返ると、後ろには矢沢がいた。
「別に」
「あ、急いでる?」
「ん、別に急いではない」
じゃあ何なんだ、と心の中の私が言う。
「終わったら持ってくけど」
「や、ヒマだし待ってる」
ヒマってなんだ。
じゃあコピーくらい自分でせんかい、なんて言いそうになったけれど。
何故だろう。
なんか、いつものようにツッコめるほどの調子がでない。