強引同期が甘く豹変しました


だけど、シャワーを浴び終えてバスルームを出ると、昨日は用意してくれていたバスタオルが見当たらなかった。

どうしよう。勝手に借りるのもな…


そっと洗面所のドアを少しだけ開けた私は、大きめの声で矢沢を呼ぶ。
けれど矢沢の反応はない。
リビングにいない?自分の部屋に入っちゃった?


「バスタオル、借りるねー!」


一応断りをいれ、洗面所のクローゼットを開けさせてもらった。

バスタオルはすぐに見つけられた。

けれど、見てはいけないものも、見つけてしまったような気がした。

可愛いミントブルーのルームウェアや、ヘアゴムにシュシュ。
それは明らかに女性用のものだった。

何故か心臓の鼓動が速くなり、焦ってすぐにクローゼットを閉めた。


一人暮らしの矢沢の家に、女性もののルームウェア。

もしかして、矢沢が言ってた好きな人のもの?

家にも来るような、そんな関係なんだ?


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