強引同期が甘く豹変しました
「まだ酔ってないよね?」
「当たり前だろ、ビール一杯で酔うかよ」
「じゃあ何でホルモン焼き二人前に生四つなの。鍋だってあるんだし普通に考えたら一人前と、二つ、でしょ?」
呆れてそう言った時だった。
「あ!いたいた!」
聞き覚えのある…いや、むしろかなり聞き慣れた声に、思わず視線がその先に動いた。
「わぁモツ鍋美味しそうー!あ、凛子お疲れ!」
「あぁ、お疲れ」
って…えっ?隣にいきなり紀子だし。
「本当うまそう!あー、腹減ってきた!」
えっ?目の前の矢沢の横には…杉崎だし。
「ちょっ、何で二人…」
「お待たせしましたー、生四つでーす!」
私が言いかけた言葉に重なるように、そのタイミングで店員さんがビールを四つ運んできた。
いやいやいや、それで四つかい!