ふたり
ふたり
俺の朝は、隣に住む幼馴染と一緒に学校へ行くことから始まる。
いや、詳しく言えば起きた時から朝は始まっているけど。
1日が始まるのは、幼馴染と家の前で待ち合わせすることから始まる。
「おはようございますマサキ」
ニッコリ微笑むのは、俺の幼馴染。
いつも丁寧な言葉を使っている。
どんなに親しい友達にでもさん付けを使う。
だけど、唯一呼び捨てなのは俺だけ。
「おはようヒメ」
物心つく前から一緒にいる、大事な幼馴染。
俺はいつも通り挨拶を返して隣に並ぶ。
そして約20分ほどの高校まで歩くのがいつもの光景。
ブレザータイプの制服で、男女共に自分で結ぶネクタイ。
第一ボタンをお互い開けている。
俺もヒメも、それ以外は制服を自分で崩していない。
丁度冬だから、この具合が丁度良いのだ。
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