ふたり
次の日。
「おはよう、真咲」
「お、おはよう飛世」
「ごーかく」
俺の家の前で、飛世が笑う。
制服の着方は変わらないけど、どことなく昨日まで感じていた女らしさは消えていた。
「真咲、スカートの下にジャージ着るの止めたんだな」
「当たり前だろ、俺は飛世の彼女なんだからよ」
「…まーさーき?」
「あ、当たり前でしょ。あたしは飛世の彼女なんだから」
「せーかい」
コツンッとあたしの額を小突く飛世。
…女らしくするのは、難しいな。
「よーっすおふたりさん!熱いねぇ」
「薫(かおる)!?」
教室に着いて、あたしの親友薫がやってきた。