佐々倉のカノジョ。-second-
「……兄貴が、そんなこと……」
昨日ことを話すと、みのりんは涙目になって聞いてくれた。
「璃乃!」
「え、っえ?」
急に名前を叫ばれたかと思ったら、両手を広げて立っているみのりん。
「ほら、泣きなよ。もう充分泣いたかもしれないけど……、全部、吐き出しな」
「……み、のり……っ」
私はその胸に迷いなく飛び込んだ。
「っ……う、っ、わたし、なにかしちゃったのかな?普通に、過ごして……っ」
私が泣きながらそう言うのを、みのりんは黙って頭を撫でながら聞いてくれた。
本当に、みのりんが居てくれてよかったよ。
でなきゃ、私は今にもこの屋上から飛び降りていたかもしれない。
なにも、考えていられなかったかも。