佐々倉のカノジョ。-second-
姿が見たくて
「さすがにおかしくない?」
「そうだよね…」
私たちが見つめる先は、嵐くんがいるはずの席。
1週間、ずっと欠席している。
もちろん、私のスマホが嵐くん専用の着信音を奏でることもなくて。
今は、振られたというショックより、ただ心配だった。
担任曰く、家の事情、らしいけど。
嵐くんは自分の家のこと話したがらないからなぁ。
複雑、なのかもわからないけど高校生で一人暮らししてるんだから、普通じゃないのかな。
なんて、私が考えていたってわからないんだけど。
…もう関わっちゃいけないってことかな。
もう諦めよう、かな。