佐々倉のカノジョ。-second-



俯いていたら、むにぃっと頬っぺたをつままれた。


顔を上げると、真面目な顔のみのりん。


「璃乃、諦めようとか思ってない?」

「え、なんで…」


「そんな顔してたからさ。ダメ、絶対!兄貴の彼女は璃乃しかいない!」


力強く言い切るみのりんに、諦めたくないという気持ちが出てくる。


だけど…

「嵐くんは、私にもう会いたくないのかもよ…?」

「だって、好きって言われたんでしょ?もう、兄貴もよくわかんないことするよね、ホント。そうだ!家行っちゃおうよ!」


「はぇ!?」


いいい、家なんて、別れたのに行っていいもの!?


「だって向こうが出てこないなら、アタシらが行かなきゃ!」


「そ、そうだけど…」


< 17 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop