佐々倉のカノジョ。-second-
保健室にて。
「…」
「璃乃…」
目を開けるとほっとしたような顔の嵐くんが飛び込んでくる。
「あれ、私…?」
「熱中症だと」
熱中症……?
あ、クラクラしたのはそのせいか。
「なんで黙ってたんだよ、具合悪かったんだろ?」
「心配かけちゃ悪いもん…」
「言わないほうが心配だっつの」
むす、と少し膨れたような顔をする嵐くん。
かわいいなぁとか思っちゃってる私。
こんなこと言ったら怒られるんだろうな。
「……飲みもん買ってくる」
カシャ、とベッドの回りにかかっているカーテンを開けて出ていく。
あれ、嵐くんもしかして本当に怒ってたりする?
どうしよ…。
「にーしのちゃん」
「へ?」