聖夜の夜に…


なんでだろう。

そのまま二人でいつもの公園へと向かって

私が一方的に話し出す。

「あのねサンタさん。」

首を傾げているサンタさんに笑いながら、

「学校でね、こんな私に笑いかけてくれる人がいるんだ。」

サンタさんはうんうん頷いてくれている。

「私、照れ臭くてだけど、私のせいでその人に迷惑かけたくないから冷たくしちゃうの。」

ポツポツ自然と本音が口から紡がれる。

サンタさんは何か言いたげにだけど静かに話を聞いてくれている。

「私と関わるとみんなろくなことがないから…」

自嘲的に漏れる笑み。

「あ、サンタさんは大丈夫?
何かあったら言ってね。」

と笑いかけるとふるふると首を振ってくれた。


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