聖夜の夜に…
そして、
以前私たちが住んでいたところから新幹線で二時間。
電車で30分の何もない田舎についた。
お母さんは悲しそうに私と駿を見つめていて、
だけど、
そんなのにも構えないくらい
私の心は弱っていた。
柴崎。
柴崎だけが支えだった。
柴崎に会いたい。
笑って抱きしめて好きだよって言ってよ。
そしたら、私も好きだよって笑って抱きしめ返すから…。
でもそんなの叶わない願い。
丁度目の前に止まったバスに乗り込んで電車に揺られること10分。
おばあちゃんの家に着いた。