聖夜の夜に…
真実
桜公園で二人で寄り添って、
ベンチから見える大きな木を眺めている。
「なぁ、穂花。」
柴崎の口調は完全にいつものではない。
髪だって黒で横をかきあげてる。
この短期間でなにがあったんだ…
だけど、私はこっちの方が好き。
本当の柴崎っぽくて、
いいんだ。
「…んー?」
「…あのさ、」
「…うん。」
温度差だってないし、
「…俺が、もしサンタさんだったら、どうする?」
柴崎の言葉に骨格が上がった。
「…んー、そしたら嬉しいよ。」
柴崎の方を振り返って笑いかけると、
柴崎は顔を赤くして私の顔を柴崎の胸板に押し付けた。