『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~
⑨
付き合いだして1年半が経とうとした頃…。
佐久間は少しずつ仕事が増えて、テレビや雑誌に登場するまでになってきた。帰りの時間が不定期になったり、俳優の先輩や仕事関係者との酒の席も大分増え、2人の時間は格段に減っていった。
会社帰りの駅前には、来月から始まる映画のポスターがビルの屋上から掲げられていた。そこには綺麗な女優さんと唇が触れそうな程近くで見つめ合う佐久間の姿があった。倉橋は嬉しいような…なんとも微妙な気分を抱える日々を送っていた。
佐久間は少しずつ仕事が増えて、テレビや雑誌に登場するまでになってきた。帰りの時間が不定期になったり、俳優の先輩や仕事関係者との酒の席も大分増え、2人の時間は格段に減っていった。
会社帰りの駅前には、来月から始まる映画のポスターがビルの屋上から掲げられていた。そこには綺麗な女優さんと唇が触れそうな程近くで見つめ合う佐久間の姿があった。倉橋は嬉しいような…なんとも微妙な気分を抱える日々を送っていた。