『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~

段々と酔いが回ってきたのか、足元がフラついて真っ直ぐ歩けてない。2人は駅前の歩道の柵に座る事にした。自販機で買ったコーヒーの温もりが嬉しく思える。

魚住:「ありがとう(笑)牧田は…ホント優しいんだね。だから会社でモテるんだな(笑)」
牧田:「え?俺がっすか?」
魚住:「この前 女子社員に絡まれちゃってさ(笑)『ババァのクセに牧田君に手を出すな!会社辞めろ!』って(笑)…さすがに…ちょっと傷ついたなぁ…(笑)」
牧田:「何すかそれ!!」

『余計な話をしてしまった』と気付いた時には、既に牧田は心配そうに魚住を見詰めていた。

魚住:「でも、まぁ…しょうがないのかなぁ。モテ男の日下とは同期で仲もイイし、超人気の牧田とは…仕事とは言え組ませてもらってるしさぁ、そりゃ…恨みもかうよね(笑)」

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